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あ… ありのまま 今 起こった事を 話すぜ!
『おれはネットをしていたと思ったらいつのまにか厨二小説を見ていた』
な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
おれも何をされたのかわからなかった
頭がどうにかなりそうだった…
邪気眼だとかカノッサ機関だとか
そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
もっと恐ろしい 無自覚中二病患者の片鱗を味わったぜ…
以下、サギリさんに再現してもらった。
―――これは酷い。
私の脳に浮かんだ言葉は、最早それ一つであった。
―――…これは、酷い。
己でも意図せず繰り返す。
私はただ、ネットで身長と体重の関係について調べているだけであった。
…だと申すに。
…クリックした途端にモニターに広がっていたのは、文字の羅列。
所謂、小説である。
ふと興味を持った私は、PCの横に置いてあったぬるいお茶を軽く口に含むと
ただ黙々と読み進めていった。
…成る程。どうやら、Fateの二次創作らしい。というよりも、Fateパロといった方が正しいか。
よくあるオリジナル設定というものだ。原作のキャラクターに己で考えたキャラクターを絡めて話を進めていくという、アレ。
私が今開いているページは、キャラクター――サーヴァントの情報が明かされているシーンらしい。
身長体重、事細かな詳細が書かれている。
私が此処に辿り着いたのも、これに引っ掛かったからであろう。
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読み進めていくうちに、私は己の頬が熱くなっていくのを感じていた。
…さらに、気付くと己でも知らぬ間に片手で口を覆い隠していた。
―――恥ずかしい。
確かに、エンドブレイカーも相当恥ずかしいものではある。デモニスタやスカード、私の設定などは尚更である。
―――しかし、これは、…無い。無いな。
私は、今までに無いほどの耐え難い羞恥を隠し切れずに、笑った。
この部屋に誰もいなくて良かった。居たら私の印象が悪くなるに違いない。それほど笑った。
ひとしきり笑うと、もう一度画面を眺める。
―――酷い。やはり何度見ても酷い。
くく、と喉の奥から笑みを漏らしつつ、
「―――ラ・ヨダソウ・スティアーナ」
躊躇いなく戻るボタンを押した。